3月23日に発表された「オルドス統計微訊」によると、2022年の内モンゴル自治区オルドス市のGDPは、物価の変動要因を除くと前年比5.4%増となる5613.44億元(約10.69兆円)で、年末時の常住人口は前年より3.23万人増えて220.07万人であった。これにより、1人あたりGDPは前年比4.4%増の25万6908元(約489万円)となる。
「中華人民共和国2022年国民経済・社会発展統計公報」によると、中国全体の1人あたりGDPは前年比3.0%増の85698元(約163万円)である。
従って、オルドスの1人あたりGDPは中国平均の2.99倍となる。
また別の資料では、2022年の上海市の1人あたりGDPは18.04万元(約343万円)、北京市は19万元(約362万円)であり、は上海の1.42倍、北京の1.39倍となる。
この理由について、オルドスは石炭資源が豊富であることが挙げられる。市内で確認済みの石炭埋蔵量は中国全体のおよそ1/6の1496億トン余りで、87000平方キロメートル余りの土地の70%に石炭が埋蔵している。
オルドスは、石炭産業が経済規模の70%近くを占め、歳入の50%近くに達している。ただし1人あたりの所得は決して多くなく、2017年は生活保護受給者が2万人以上である。こうした点から、1人あたりGDPが高くても暮らしが豊かであるとは限らない。生まれた経済的価値のほとんどが企業や資本に収まるからである。都市の成長具合はやはりGDPだけでは評価し切れない、ということである。
(中国経済新聞)