中国共産党中央政治局は7月30日に会議を開催し、2025年10月に北京市で中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議(四中全会)を開催することを決定した。主要議題は、党中央政治局による中央委員会への業務報告と、「国民経済および社会発展第15次五カ年計画(十五五)」に関する提言の審議である。習近平総書記が会議を主宰した。
会議では、現在の経済情勢の分析と下半期の経済政策の方針が討議された。
会議は、「十五五」期間が社会主義現代化を実現するための基盤を固め、全面的な推進を図る重要な時期であると位置づけた。国際環境が複雑かつ不確実性を増す中で、中国経済は強固な基盤、豊富な資源、柔軟な対応力を備えており、中国式現代化の戦略的課題においてブレークスルーを達成することが求められると指摘された。
この過程においては、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、「三つの代表」重要思想、科学的発展観、習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想を全面的に貫徹し、新たな発展理念を正確かつ完全に実行することが強調された。
会議では、2025年上半期における経済の安定的な成長と新たな質の高い生産力の発展、重点分野におけるリスク管理、国民生活の保障などの面で顕著な成果が得られたと総括された。
一方で、国内経済はなお複数のリスクや課題に直面しており、下半期には雇用・企業・市場・予測の安定を重視し、「十四五」計画の円満な締めくくりを目指す必要があるとされた。
財政政策については、より積極的な姿勢で政府債の発行と活用を加速し、基層の「三つの保障(給与、運営費、基本民生)」を堅持する方針が示された。金融政策については、流動性の十分な供給、社会全体の融資コストの低減、構造的金融ツールの活用による科学技術革新、消費、小規模企業、輸出の支援が求められた。
また、経済規模の大きい省における成長の中核的役割の発揮も強調され、政策間の協調も必要とされた。
内需拡大に向けては、消費活性化キャンペーンの推進やサービス消費の新たな成長分野の育成、民間投資の活力向上、「二重の重点(重大プロジェクトと重要設備)」の高品質推進が掲げられた。
会議では、「全国統一大市場」の深化、市場競争秩序の最適化、企業の無秩序な競争への法的対処、地方の招商引資行動の規範化などの改革を推進する方針が確認された。加えて、科学技術と産業の融合を深め、国際競争力を持つ新興産業の育成を加速するよう求められた。
また、高水準な対外開放の推進、自由貿易試験区の建設、輸出還付政策の最適化を通じ、外貿・外資の安定を図る方針も打ち出された。
地方政府の債務問題に対しては、隠れた債務の新規発生を厳禁とし、融資プラットフォームの整理統合を秩序立てて推進することが指示された。資本市場の吸引力と包摂性を高め、安定回復の勢いを固めることも課題として挙げられた。
民生面では、重点就業群体(大学卒業生、退役軍人、農民工など)の就業支援、階層別・分類別の社会救済体制の整備、農業基盤の強化と食料価格の安定、脱貧困成果の持続的確保などが求められた。加えて、夏季の防災・防洪対策、エネルギー供給の確保にも万全を期すよう要請された。
最後に会議は、「十五五」計画の編成に向け、各界の積極性を最大限に引き出すよう訴えた。指導幹部は正しい業績観を堅持し、企業家は高品質な製品とサービスで競争をリードすることが期待された。全ての地方と部門が党中央の方針を着実に実行し、持続的かつ高品質な発展に向けた強力な原動力を創出していく必要があると強調された。
(中国経済新聞)