広東省深センで6月2日、「空にスマート·未来をウィンウィン」とのテーマで2023年第7回世界ドローン大会兼第8回国際ドローン展覧会が開幕した。大会の楊鵬事務局長によると、今回は100以上の国・地域から業界の専門家、学者、実業家など1万人以上が参加し、ドローンの先進技術、都市の空中交通、非常時の物流、安全管理、教育や研修、AIロボット、有人ドローン操縦飛行体、空飛ぶ自動車、低速ドローン、水域無人システムなどについて36のセッションが設けられる。また展示面積は2.5万平方メートルで、国内外の300社以上がドローン3000台以上を用意し、最新の機器を披露する。
深センには大疆創新(DJI)、科比特航空(MMC)、道通航空(Autel Robotics)、哈瓦国際(HARWAR)、科衛泰、連合飛機、一電航空などのドローンメーカーが存在し、開発、設計、製造、試験飛行といった産業チェーンが出来上がっている。中国全体では、ドローンを手掛ける会社は2022年末現在で1.5万社あり、年間生産額は1170億元、ドローンの登録台数は95万台で飛行回数はのべ約3.86億回、飛行時間は約1668.9万時間となっている。深セン市には1300社以上が存在し、生産額は750億元である。
ドローンでの輸送体制が整備されたことで、宅配業での利用が広まっている。今大会ではドローンでの輸送や利用に関するフォーラムが用意され、連合飛機、美団、億航、郵政物流、迅蟻など有名企業がドローンでの配達について検討する。中国政府もドローンでの輸送を支援している中、国家郵政局によると2022年の宅配便件数は前年比2.1%増の1105.8億件であり、配達は「猫の手も借りたい」状態である。美団の副総裁兼ドローン事業部代表の毛一年氏は、「都市部で空の物流網を整備するにあたり、末端配送の一部でドローンが使えれば人手不足もある程度緩和する」と述べている。技術や物流網が発達するにつれて、規模が膨らんでコストが大幅に削減され、2040年には当日配達分の30%がドローン利用となるとも見られる。
深セン市の業界団体によると、中国のドローンの市場規模は2024年に1600億元に達し、このうち宅配業はおよそ300億元となるという。
(中国経済新聞)