香港、新型コロナウイルス陽性者の隔離義務を撤廃へ

2023/01/20 15:19

香港政府トップの李家超(ジョン・リー)行政長官は19日の立法会(議会)で、新型コロナウイルス陽性者に対しての隔離義務を、今月30日から撤廃すると発表した。

李家超氏は立法会での質疑応答で、今回の隔離義務の撤廃には理由があり、一つ目は、香港では、ワクチン接種と感染の両方を経験した「ハイブリッド免疫」を持つ人が非常に多い。二つ目は、3年間に及ぶ新型コロナウイルの流行により、医療機関における感染予防対策の向上と医療提供体制が強化された。三つ目は、1月8日から中国本土との往来が再開されたが感染リスクの増加は見られない。四つ目は、香港社会全体で新型コロナウイルスへの理解が深まり、適切な対応が行われているとし、新型コロナウイルス対策は、新たな段階への移行が必要だ、と述べた。

香港政府医務衛生局の盧寵茂(Lu Chongmao)局長は19日の記者会見で、香港の新規感染者数は昨年末時点で3万人だったが、最近では3千人程度に減少。ワクチン接種率も向上しており、3回目の接種を終えた人は95%になった、と述べた。

香港では、昨年4月より段階的に新型コロナウイルス対策の規制を緩和しており、昨年12月には、コロナ感染者に義務付けていた自宅などでの隔離を最短7日から5日に短縮。入境者の到着時に課していたPCR検査義務も撤廃している。1月8日からは中国本土との往来が再開され、今回の隔離義務の撤廃により、香港は新たなステージに入ったことになる。

(中国経済新聞)