「中国天眼」中核部品を国産化 高精度ワイヤロープを独自開発

2026/05/9 13:30

「中国天眼」の愛称で知られる中国の500メートル球面電波望遠鏡(FAST)でこのほど、受信装置を駆動するワイヤロープの交換作業が始まった。

「中国天眼」の受信装置は重さ約30トンに達し、6本のワイヤロープが極めて高い精度でこの“眼球”を支えながら動かしている。受信装置は地上約140メートルの高所で、最大206メートルの範囲内をリアルタイムで移動・位置制御しており、これらのワイヤロープは「中国天眼」の“目の筋肉”とも呼ばれている。

これまで、この重要部品は輸入品に依存していた。

中国の研究チームは2023年1月から国産化に向けた独自開発に着手。3回にわたる改良を重ね、6万2000回の滑車運転試験と20万回の繰り返し疲労試験を実施した結果、2025年8月に国産化に成功した。

現在、6本の国産ワイヤロープはすでに現地へ搬入されており、交換作業は6月下旬まで続く見通し。

今回の国産化により、供給網(サプライチェーン)の安全保障上の課題が解消されただけでなく、材料開発、ロープ製造、性能評価、検査までを含む一連の技術体系も構築された。

関係者は、今回の成果が今後、ほかの大型科学研究施設における国産化推進にも応用できるモデルケースになるとしている。

(中国経済新聞)