ブラジル政府は7日、2026年5月11日から中国の一般旅券(パスポート)所持者に対し、査証(ビザ)免除措置を実施すると発表した。ブラジル外務省の声明によると、中国国民は短期滞在についてビザなしで入国でき、1回の入国につき最長30日間の滞在が可能となる。
この発表を受け、中国の旅行予約サイトや航空券販売サイトでは「ブラジル」に関連する検索数が急増した。旅行業界では、夏休みシーズンの到来に加え、アメリカ・カナダ・メキシコ共催のサッカー・ワールドカップ開催効果も重なり、中国人観光客による中南米旅行需要が一段と高まるとの見方が出ている。

旅行予約サイト「同程旅行」のデータによると、発表から30分以内に「ブラジル」に関連する検索数は前の時間帯に比べ200%以上増加した。特に注目度が高かった都市は、サンパウロ、リオデジャネイロ、ブラジリアの3都市だった。
また、「去哪児旅行(Qunar)」では、ブラジル行き航空券の検索数が急増した。出発地別では、上海、北京、杭州、広州、成都からの検索が多く、特に北京―リオデジャネイロ線の検索数は前の1時間と比べ6.8倍に増加。上海および成都発ブラジリア行きの検索数も前週比で10倍以上増えた。
航空データサービス「航旅縦横」によると、5月8日から31日までの中国国内発ブラジル行き航空券予約数は前年同期比で約13%増加している。
ブラジル旅行人気は今年に入り、すでに上昇傾向を示している。5月の大型連休期間中、中国からブラジルへの航空旅客数は前年同期比で約43%増加した。
現在、中国からブラジルへの主要ルートは「北京―マドリード―サンパウロ」線で、中国国際航空がボーイング787-9型機を使用して運航している。
「去哪児旅行」ビッグデータ研究所の楊涵研究員は、「情熱的で多様な文化を持つブラジルは、近年最も成長が著しい長距離海外旅行先の一つになっている」と分析する。
今年の大型連休期間には、ブラジルは人気海外旅行先トップ10入りを果たし、中国発ブラジル行き航空券予約数は前年同期比95%増となった。特にサンパウロ行きは1.3倍増加し、海外旅行先都市の伸び率上位10都市にも入った。
今回のビザ免除措置により、渡航のハードルはさらに下がる見通しで、夏休みや中秋節・国慶節連休の長距離海外旅行先として人気が一段と高まるとみられている。
中国の旅行会社「衆信旅游」のオーストラリア・米州・アフリカ事業部の許寧総経理は、「ブラジルサッカーやカーニバルなど、特色ある文化体験は中国人旅行者にとって欠かせない魅力だ」と説明した。
同社では、10日余りから30日以上まで、滞在日数や体験内容の異なる多様な南米ツアー商品を展開しており、今回のビザ免除措置はブラジル市場だけでなく、南米観光市場全体の拡大につながるとみている。
今後はブラジル単独の周遊型ツアーや、既存の南米ツアー商品の充実も進め、多様化する旅行需要への対応を強化する方針だ。
(中国経済新聞)
