気温の上昇に伴い、中国福建省寧徳市の海上養殖エリアでは、大黄魚の春季放流シーズンが到来した。海水温が安定しておよそ12度となるこの時期は、稚魚の生育に適した“黄金期”とされ、養殖業者たちは好機を逃すまいと作業を急いでいる。
現地では連日、本土で育成された大黄魚の稚魚が次々と海上のいけすへ投入されており、海上ではまるで農業の「春耕」に相当する光景が広がる。寧徳市全体では、今年およそ25億尾の稚魚が放流される見込みで、水産業の安定供給と地域経済の下支えに向けた重要な取り組みとなっている。

4月25日、同市霞浦県下滸鎮の海上養殖区では、養殖業者が手際よく稚魚をいけすへと放流する様子が確認された。穏やかな海面の下で、新たな命が育まれようとしており、「海上の穀倉」とも称される寧徳の海は、今年も豊かな実りへの一歩を踏み出した。
福建省寧徳市は、中国における大黄魚の主要な生産地であり、全国で養殖される大黄魚のうち、10尾中8尾が同市から供給されている。
2025年には、寧徳市の大黄魚の生産量は22万2400トンに達した。また、種苗生産、養殖、加工、流通などを含む全産業チェーンの総生産額は200億元(約4200億円)を突破した。
(中国経済新聞)
