BYD、第2四半期の売上高がテスラに接近 ただし時価総額は7分の1 

2024/09/5 11:30

BYDが8月29日に発表した中間決算によると、今年第2四半期の売上高は1762億元(約3.61兆円)で、テスラの255億ドル(約3.72兆円)に迫る勢いとなった。また販売台数は、テスラが45万台以下だったのに対し、100万台近くになっている。

だたし時価総額を見ると、BYD(7256億元=約14.87兆円)はテスラ(6840億ドル=約99.82兆円)のおよそ7分の1にとどまる。その一方、利益率はBYDが18.69%、テスラが18%で、第2四半期の株主帰属の純利益はBYDが90.62億元(約1857億円)、テスラが14.78億ドル(約2157億円)であり、両者の差は一段と接近している。

また最新の株価収益率(TTM)は、BYDは22倍であるがテスラは60倍に達しており、主な投資家の間でも2社に対する評価は分かれている。

テスラの主要株主であるアメリカのアーク・マネジメント最高経営責任者であるキャシー・ウッド氏(Cathie Wood)は、先ごろの取材で「テスラはRobotaxiの導入で株価がおよそ10倍に膨れ上がる」と述べた。「EVメーカー」から自動運転タクシーの事業者に転換することで、十分な利益が出るというのである。

香港証券取引所は7月22日夜に、有名投資家であるバフェット氏が経営する「バークシャー・ハサウェイ」が7月16日にBYDの139.55万株を売却したと発表した。これでBYD株の保有数は5420万株となり、保有比率が4.94%となったことから、次回以降の売却は公表義務がなくなる。これについて業界内では、バフェット氏が過去10数年間にわたったBYDへの投資にけりをつけたものと見られている。バフェット氏は、世界のEV支援策に懸念感を抱き、あるいは他社に比べてBYDの時価は決して低くないとも思ったようである。

テスラとBYDの時価総額に開きが生じたことについて、奶酪基金の研究員である符文豪氏は「中国国内のリスクアペタイトがアメリカの株式市場には及ばない。またグローバル化や自動運転の開発実績について、テスラの方が確実に上回っている」との理由を挙げている。

(中国経済新聞)