25年上半期、中国宅配便業務量は1000億件突破

2025/07/11 07:30

7月10日、中国国家郵政局の発表によると、中国の宅配便業務量は2025年年初からわずか半年余りで1000億件を突破し、2024年の同記録より35日早く達成された。この記録は、中国の消費市場の拡大と電子商取引(EC)の浸透率向上を背景に、宅配便業界が急速な成長を続けていることを示している。特に、「十四五」(2021~2025年)計画期間中、郵政宅配便業界は高品質発展を最優先課題として掲げ、5年連続で年間業務量1000億件を突破するなど、目覚ましい成果を上げている。

1000億件の早期達成は、宅配便業界の「規模経済」効果がさらに拡大していることを象徴している。国家郵政局のデータによると、2025年1~5月の宅配便業務量は787.7億件で、前年同期比20.1%増を記録した。この成長は、消費市場の活力を反映するだけでなく、政府の内需拡大・消費促進政策、特に家電や自動車の「以旧換新」(買い替え促進)政策の効果によるものだ。例えば、2025年の1000億件目の宅配便は、広東省中山市から江蘇省常州市へ送られた「以旧換新」の家庭用エアコンだった。こうした政策は、消費の増量と物流需要の拡大を同時に刺激し、宅配便業界の成長を後押ししている。

また、ECプラットフォームと宅配便企業の連携強化も、業務量の急増に寄与している。2025年5月の中国宅配発展指数は458.9(前年比5.7%増)で、発展規模指数は602.4(同13.7%増)と特に顕著な伸びを示した。宅配便企業は、農産物や自動車部品、鮮花などの分野で多様なニーズに応え、逆方向物流(返品・交換)のサービス向上にも注力している。これにより、消費者体験が向上し、市場の競争力が高まっている。

(中国経済新聞)