7月10日、中国汽車工業協会(CAAM)などの機関が、自動車産業を含む複数の業界に関する重要なデータを発表した。2025年上半期、中国の自動車生産台数と販売台数はそれぞれ1562.1万台と1565.3万台に達し、初めて両指標が1500万台を突破した。前年同期比で生産は12.5%増、販売は11.4%増と、堅調な成長を記録した。この成果は、政府の自動車買い替え補助金政策や自動車メーカーの積極的な新型車投入が需要を喚起した結果である。特に、新エネルギー車(NEV)の急成長が市場全体を牽引している。
2025年上半期の新エネルギー車(NEV、電気自動車〈EV〉、プラグインハイブリッド車〈PHEV〉、燃料電池車〈FCV〉の総称)の生産台数は696.8万台、販売台数は693.7万台で、それぞれ前年同期比41.4%増と40.3%増を達成した。注目すべきは、NEVの新車販売台数が自動車全体の販売台数の44.3%を占めたことである。これは、2024年通年の40.9%からさらに上昇し、中国が世界最大のNEV市場としての地位を一層強化していることを示している。

この急成長の背景には、中国政府の強力な政策支援がある。2023年にNEVの販売比率目標が引き上げられ、2027年までに45%を目指す方針が示されたが、今回のデータから、目標達成が前倒しで進む可能性が高い。また、公共充電インフラの拡充もNEV普及を後押ししている。2023年時点で中国の公共EV充電器数は270万台(普通充電器150万台、急速充電器120万台)に達し、2022年比で1.5倍の増加を記録した。こうしたインフラ整備が、消費者のEV購入意欲を高めている。
(中国経済新聞)