家電製品が年越しの「買いどころ」に 大型品や時短家電が人気

2024/02/9 08:30

中国は辰年となる春節を前に、伝統的なもののほかに家電を購入する動きが一段と強まっている。山東省済南で、多数の家電の売り場やメーカーによると、新品への買い替え需要が旺盛である家電製品がこの時期の新たな『買いどころ』となっている」という。

家電量販店の「蘇寧易購」によると、年の瀬を前に家庭での購入や法人の一括購入、親戚や知り合いへの贈り物といった形でよく売れており、使用済み品との引き換え注文が急増しているという。品目別に見ると、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機といった従来の「大物家電」がその主力となっている。このうち大画面テレビは販売量が前年同期比より65%以上増え、75インチ以上のものが全販売量の7割を超えている。歳末シーズンに入り、各店舗で携帯電話、パソコン、タブレット、イヤホンの一括注文件数が去年同期をはるかに上回っている。このうちZ世代が購入者の70%以上を占め、消費の主力となっている。蘇寧易購の済南泉城路店を訪れた2000年代生まれの李さんは、「年末だから1年間頑張って来た自分にご褒美をする。また、新しく買ったもので幸先のいいスタートを切りたい」と、Z世代を代表する言葉を発した。若い世代は「一つの画面がマルチに対応」といったものを好むようになり、デジタル製品の「一括購入化」が進んでいる。

ハイアールの担当者によると、「春節前は主に三、四線都市や農村部で家電が売れ、特に人気があるのは冷凍・冷蔵機器、小型家電、洗濯機、テレビである。年越し前に帰省している人が多いためだ」と述べている。

またグリー電器は、「春節は冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機など大型の実用品や、それに加えておしゃれなエコ家電やキッチン家電が特に売れる」と言う。個人での利用にしても贈答用にしても、使いやすさが主な条件となっている。また購入手段については、まず店で触れることが重要視されるようになり、「実際に試してから購入」というスタイルが一般化している。

若者たちの間で「年越しは家電」というスタイルが広まっており、今年の買い物傾向としてはインフルエンサーの小型家電、ボディケア用品、スマート家電が主役の座になっている。また食器洗い機、ロボット掃除機など「時短家電」も、その便利さゆえに一段と人気を招いている。

(中国経済新聞)