中国のロボット掃除機メーカーが世界市場で急成長している。中国中央テレビ(CCTV)によると、中国は世界最大級のロボット掃除機生産拠点であり、現在輸出シーズンの繁忙期を迎えている。江蘇省・蘇州にあるメーカーでは、海外からの注文増加に伴い、年初からフル稼働の状態が続いているという。別の企業では、ヨーロッパ向けの受注が前年の2倍以上に拡大し、年末まで生産ラインが埋まっている状況だ。
中国国内でも需要は拡大している。政府の補助政策に後押しされ、ロボット掃除機の販売が急伸。今年1月から7月までの国内市場における販売額は106億元(約2,300億円)に達し、前年同期比40%増となった。

世界的にも市場は拡大基調にある。調査会社IDCによると、2024年の世界のスマートロボット掃除機出荷台数は2,060万3,000台で前年比11.2%増、販売額は93億1,000万ドル(約1兆3,700億円)と前年比19.7%増を記録した。平均単価も7.6%上昇し、452ドル(約6万7,000円)に達している。
さらに2025年1~3月期の出荷台数は509万6,000台で、前年同期比11.9%増と好調を維持。中国国内では「以旧換新」(古い家電を下取りして新製品購入を促す政策)が清掃家電の需要を押し上げ、市場拡大を加速させている。
世界的な需要増を背景に、中国メーカーは供給体制の強化を急いでおり、今後もロボット掃除機市場は拡大局面が続くとみられる。
(中国経済新聞)