中国上場企業の1~9月決算:24%が赤字に、利益は政策恩恵産業に集中

2025/11/29 11:30

中国の株式市場は厳しい局面を迎えている、約5300社の上場企業が公表した1~9月期の決算報告によると、最終的に赤字となった企業比率は24%に達し、前年同期比で1パーセントポイント上昇した。一方で、全体の純利益合計は前年比2%増と微増にとどまり、利益の大部分が半導体をはじめとする国家政策の恩恵を受ける一部産業に集中していることが明らかになった。この数字は、中国経済の二極化を象徴するものであり、構造的な課題が浮き彫りになっている。

2025年前三四半期の上場企業全体の業績は、景気回復の遅れと国際貿易摩擦の影響を強く受けている。赤字企業数は前年比で約250社増加し、特に不動産、太陽光発電、伝統製造業で目立つ。上半期時点で上場企業の25%超が赤字を計上しており、四半期を重ねるごとに悪化傾向が続いている。

この赤字拡大の主な要因は、国内消費の低迷とデフレ圧力だ。国家統計局の発表では、1~8月の規模以上工業企業の利益総額は前年比0.9%増にとどまり、7月期には1.5%減とマイナスに転じた。消費者物価指数(CPI)は3年連続のデフレを記録する見込みで、企業収益を圧迫している。加えて、米中貿易戦争の再燃懸念から、輸出依存度の高い企業が打撃を受けている。

一方で、全体純利益の2%増は、政策主導の成長分野が支えている証左だ。中国政府の「中国製造2025」や「双炭素目標」関連政策により、半導体、電気自動車(EV)、再生可能エネルギー分野が活況を呈している。たとえば、SMIC(中芯国際)やBYD(比亜迪)のような企業は、補助金と技術投資の恩恵で利益を伸ばしており、全体の利益の半分近くを占めていると推定される。

赤字企業の中心に位置づけられるのが、不動産セクターだ。恒大集団の破綻以降、業界全体が債務危機に陥っており、2025年前三四半期でも万科企業や金科股份などの大手が数百億元規模の赤字を計上した。2024年通年で不動産関連の赤字企業は834社を超え、2025年もその勢いは止まっていない。

太陽光発電業界も同様の苦境に立たされている。中国のトップ4メーカー(Trina Solar、Canadian Solar、GCL-SI、DMEGC)は、上半期だけで合計15億4千万米ドルの赤字を記録した。過剰生産と国際的なダンピング疑惑による関税引き上げが原因で、GCL-SIのQ2赤字は依然として3億2千万元の損失を出した。業界の設備利用率が50%を下回る中、国内需要の低迷が輸出依存を強め、貿易摩擦の標的となっている。

対照的に、利益を伸ばす企業は国家戦略分野に偏っている。半導体業界では、米国輸出規制への対抗として政府が巨額の補助金を投入しており、SMICや華為技術の関連企業が利益率20%超を達成。MSCI China指数構成企業の2025年利益成長率は5%と見込まれ、その大半がハイテクセクターによるものだ。

EV分野でも、BYDは国内販売のピークを迎えつつも、グローバル展開で利益率が低下しているものの、全体では前年比10%以上の増益を確保。テック、EV、ヘルスケアが2025年後半の回復をリードすると予想されている。

これらの成功は、「中国製造2025」計画の成果と言える。中国企業の市場シェアが51.6%に達し、政策主導のイノベーションが加速している。しかし、重工業や不動産の「負け組」が全体の足を引っ張る構図は、経済の二極化を助長している。

(中国経済新聞)