ポップマート王寧氏:「mini LABUBU」を今週発売へ

2025/08/22 17:30

2025年上半期、中国のトイメーカー大手・ポップマートは、自社の人気IPが軒並み高い支持を集めた。なかでも「THE MONSTERS」シリーズは、従来の主力キャラクター「MOLLY」に代わり、最大の収益源へと成長した。

決算によると、「THE MONSTERS」の上半期売上は48億1,000万元(約980億円)に達し、全体の34.7%を占めた。前年同期の売上は6億2,700万元(約128億円)、シェア13.7%だったことを考えると、驚異的な成長を遂げている。

同シリーズの中心キャラクターである「LABUBU」について、創業者の王寧氏は「LABUBUが世界的なIPになってからが、本当の価値開拓の始まりだ」と強調。「シンボル化されたIPとして、多様なジャンルや新しい商品展開の可能性は大きいが、製品開発はあくまで抑制的に進める」と語った。

業績発表の場では、今週発売予定のミニサイズ「mini LABUBU」を披露。今後はさらに幅広いシーンで活用できる展開を視野に入れていることを示唆した。

一方、ポップマートは今年上半期、広州税関などと協力し、潮流玩具や周辺製品に関する業界標準を発表。特に「ぬいぐるみ」カテゴリーが大きく伸び、売上は61億4,000万元(約1,250億円)と前年比1,276.2%の急増を記録した。

サプライチェーン責任者の袁俊傑(Yuan Jun Jie)氏によると、ぬいぐるみ分野の爆発的な成長は「精密な製造体制と双方向の協働」によるもので、生産能力は前年の10倍に拡大。8月には月間生産量が3,000万個を突破したという。さらに、3Aレベルのサプライチェーンを背景に新素材や新工法を導入し、品質管理の水準向上と標準策定を推し進めている。

ポップマートは今後もIPの多角展開と製品開発を両立させながら、グローバル市場における存在感を高めていく構えだ。

(中国経済新聞)