中国、不動産上位100社の1月の売上高が前年比33%減

2024/02/3 20:30

中国の不動産市場は2024年最初の月も不振が続いている。市場の見通しもつかず、需要や購買力の低下を受けており、中指研究院によると、2024年1月の不動産業界上位100社の売上総額は前年比33.3%減、前月比47.7%減の2815.3億元で、近年になく悪化している。

この中で、売上高が100億元を超えたのは保利発展、万科、招商蛇口など7社のみで、去年同期より6社減ったほか、売上高50億元以上は8社で同じく1社減っている。

不振が続いている理由は、去年同期はコロナ規制緩和で需要が一気に拡大していたことと、現在の市場全体の不振である。不動産各社の売上ランキングを見ると、1位は保利発展、2位は万科で、招商蛇口が3位に浮上している。

2024年初めは、新築物件も季節要因で後退傾向だった。克爾瑞(CRIC)によると、1月は需給ともにダウンし、例年と比べても低水準であった。この中で一線都市が二、三線都市をやや上回ったが、市場全体は依然低迷状態である。

改善措置が講じられたり、事業の一部で契約の集中化が進められたりした北京や福建省福州などでは、売上規模が伸びている。上海は1月、新築は下火となり、かなりの支援策も打ち出されたが市場の反応は鈍かった。広東省の広州や深センは前月比減、前年比増であった。

二線都市では、四川省成都や陝西省西安が好調で、マーケットの底力を見せた。業界はいまだにリスク掃き出しの段階であり、改善策も打ち出されてはいるが、市場の先行きや業界の見通しの回復には時間がかかりそうである。

2024年初めは、都市部での不動産融資協調体制の確立や物件管理会社への貸付の用途や限度額の緩和など、市場を安定させる措置が講じられ、地方では上海、蘇州、広州などで購入制限が緩和されている。業界では、一、二線都市で引き続き規制緩和措置が進むものと見ている。

(中国経済新聞)