中国を代表するトレンド玩具ブランド、ポップマート・インターナショナル・グループ(以下、ポップマート)は8月19日、2025年上半期決算を発表した。グループ全体の売上高は138億7600万元(約3040億円)に達し、前年同期比204.4%増を記録。粗利益は97億6100万元(同234.4%増)、純利益は46億8200万元(約960億円、同385.6%増)と、いずれも大幅な成長を見せた。

この好調な業績を受け、8月20日の香港市場でポップマートの株価は一時318.4香港ドルを記録し、過去最高値を更新した。
ポップマートはグローバル組織再編後、初の決算報告となる今回の発表で、地域別のパフォーマンスも明らかにした。中国市場は高い基準値にもかかわらず、135.2%の成長率を維持し、82億8000万元の売上を計上。アジア太平洋(中国を除くアジア・オセアニア)、美洲、欧州およびその他の地域の売上構成比はそれぞれ20.6%、16.3%、3.4%だった。
特に注目すべきは、海外事業の急成長だ。美洲地域の売上高は前年比1142.3%増、欧州およびその他の地域は同729.2%増と、驚異的な伸びを示した。バブルマートの最高執行責任者(COO)司徳氏は、8月20日の決算発表会で「海外戦略の核心は米国市場に注力すること。成長速度は速いが、さらなる発展の余地は大きい」と述べ、米国での店舗展開について「速度よりも品質を優先する」との方針を示した。

ポップマートの王寧董事長兼最高経営責任者(CEO)は、今回の業績について「今年の売上高300億元は容易に達成可能だろう」と自信を見せた。「米国やアジア太平洋地域の好調なパフォーマンスは、当社が世界級の消費財ブランドになれることを証明している」と強調。海外店舗の数はまだ初期段階にあるものの、初出店時には多くの地域で長蛇の列ができるなど、市場の潜在力は大きいと語った。
(中国経済新聞)