自動車業界の調査機関「ガイシー自動車(Gasgoo)」が22日に発表した2025年1〜8月期の車載用LiDAR(レーザー・レーダー)サプライヤー装着台数ランキングによると、中国の華為技術(Huawei Technologies)が64万3826台で世界1位となり、市場シェア41.1%を占めたことが分かった。
報道によれば、華為の販売手法は「極めて強気」だという。LiDAR単体では販売せず、運転支援チップ、ミリ波レーダー、ADS(自動運転)ソフトウェア・ソリューション、そして鴻蒙(HarmonyOS)ベースの車載コクピットをすべてパッケージで提供。さらに、納入後は華為のエンジニアが自動車メーカーと共同でソフト統合を行い、最適な使用感を保証するという。
報道によると、華為のスマートカー事業部門(華為智能汽車解決方案BU)は8月22日、「乾崑(Qiankun)」ブランドによる自動運転機能「車庫間ナビゲーションアシスト(P2P)」の利用回数が累計1000万回を突破し、また「乾崑LiDAR」の累計出荷台数が100万台を超えたと発表している。
「乾崑智駕(スマートドライビング)」シリーズは、15万元(約320万円)台から100万元(約2100万円)超まで、計22車種に搭載。ADSシステムは4段階に分かれており、ADS SE(標準版)、ADS Pro(強化版)、ADS Max(上位版)、ADS Ultra(最上位版)を展開。最上位のADS 4.0は高速道路でのレベル3自動運転(L3)をサポートしている。
華為智能汽車解決方案BUのCEO、靳玉志(ジン・ユージー)氏は8月12日のイベントで、「乾崑智駕を搭載した車両の累計台数が100万台を突破した」と明らかにしている。
中国の通信機器大手として知られる華為は、スマートフォン事業への制裁をきっかけに、自動車関連技術への転換を急速に進めてきた。今回のランキングで明らかになったように、同社は自動運転の中核技術でも世界トップクラスの存在感を示している。
(中国経済新聞)