広東省深セン市は10月7日、路線バス、タクシー、予約車の全面的なEV化や、公用車や小型トラックなどのEVへの置き換えといった策を盛り込んだ「カーボンピークアウト実施案に関する通達」を発表した。

大型のトラックや大型清掃車、建設用車両について、「LNGを中心にEVも導入、燃料電池車も実証実験」との原則で、クリーンエネルギーの利用割合を伸ばしていく。排出量やエネルギー消費の多い車両などは少しずつ廃止し、2024年末までに港湾地区でトレーラーやごみ収集車を全面的にクリーンエネルギー車とする。

また、都市部での乗用車抑制策を整備し、マイカー購入の際はガソリン車から新エネ車への切り替えを促していく。

さらに船舶について、河川部でLNG船の利用を普及させ、沿岸部や遠洋でも導入し、港湾部の特殊船、遊覧船、公用船も電力やLNGタイプを導入する。公用船については水素燃料電池船の実証実験を進める。

深セン市は2025年に、年間の新規増加車両のうち新エネ車やクリーンエネルギー車の割合を60%前後とするほか、保有台数について新エネ車を130万台前後、LNG車を2万台以上、燃料電池車を2000台前後とする。そして2030年には新規増加車両のうち新エネ車やクリーンエネルギー車の割合を70%前後、新エネ車の保有台数を200万台前後とする。

また、EV用充電器について、2025年までに急速タイプ4.5万台を含む60万台を用意し、高速道路のサービスエリアではすべて急速タイプとするなど、エコ型の交通インフラを建設する。