先日、安徽省銅陵市の高校2年生の保護者が人民網の「領導留言板(指導者への伝言板)」で学級費徴収問題について報告し、保護者から「40人近いクラスで1人当たり2,000元(41,182円)の学級費を徴収され、全体で8万元(165万円)にもなったが、果たして1学期の間に集められた全ての学級費が使われるのか疑問だ」という声が上がっていると述べた。
それに対し、銅陵市人民政府は、1人当たり2,000元(41,182円)という学級費は事実であると回答した上で、この費用は、「家委会」の同意のもと、全保護者に代わって徴収と支払いが行われており、保護者の利便性やこまごまとした費用の支払を減らすために、クラスごとに一括して徴収し支払っている。また、この費用は担任や科目担当教師が支払ったり受け取ったりするものではないと述べた。
しかし、もし本当にすべての保護者が2,000元(41,182円)の学級費を喜んで支払っているのなら、伝言板に文句は出ないはずだ。
「家委会」とは「学校家長委員会」の略で、中国教育部から要請され2012年に発足し、保護者と学校とのつながりを強化することを目的としている。学級費を徴収することは、中国の多くの学校で一般的に行われていることで、適度な範囲内で徴収し、オープンで透明性のある方法で学生のためにお金が使われることを保証する限り、一般的に保護者は異議を唱えない。
しかし、一人当たり2,000元(41,182円)という費用を一度に徴収することは、やはり多くの人が納得できていないようだ。2,000元(41,182円)は、ある家庭にとっては大した額ではないかもしれないが、ある家庭にとっては負担になっているかもしれない。
もっと言えば、1学期分の学級費に全体で8万元(165万円)以上も取る必要があるのだろうか?また、具体的にどこに使われているのだろうか?これは、保護者からの苦情で報告されている主な問題点だ。
学級費2,000元(41,182円)は、従来の意味での学級活動費ではなく、教科書・教材・学習用具の購入費が含まれている。今後学級費を徴収する場合は、家委会が、教科書・教材・学習用具を代理購入すれば、保護者が購入しやすく、自分で買うより安くなると伝えた上で、保護者の意見を聞きながら対応するべきだ。
もし保護者の中で学級費支払いに対して反対が出た場合、反対した保護者に学級費支払いを強制するべきではない。このように、保護者の選択を尊重することで適切な関係を築くことができる。
(中国経済新聞)