C919旅客機、受注数が1500機を突破

2025/05/14 17:36

2025年4月時点で、中国国産の大型旅客機C919の累計受注数が1500機を超えたことが、最新の公式データにより明らかになりました。この数字は、中国の航空産業における大きなマイルストーンであり、C919の市場競争力と成長の勢いを示しています。以下、受注状況や今後の展望について詳しく紹介します。

2025年4月時点で、C919の総受注数は約1500機に達し、そのうち確定受注は約1000機で、総額は約1000億米ドル(1機あたり約9900万米ドル)に上ります。受注数は近年急速に増加しており、2024年11月には1200機、2024年末には1400機だったことから、過去半年間で約300機の新規受注を獲得したことになります。この成長ペースは、C919に対する市場の信頼の高まりを反映しています。

受注の主な来源は以下の通りです:

  中国の主要航空会社である中国国際航空(国航)、中国南方航空(南航)、中国東方航空(東航)がそれぞれ100機を発注しています。また、海航集団傘下の2社が各30機、西蔵航空が高原型C919を40機発注するなど、国内需要が依然として主力です。

  受注全体の約600機以上が、工商銀行金融租賃(55機)、国家開発銀行金融租賃(50機)、平安租賃(50機)などの金融租賃会社や融資租賃会社によるものです。これらの機関は、航空機リース市場でのC919の展開を後押ししています。

一方、納入実績は受注数に比べて大きく遅れています。2025年4月時点で、実際に納入されたC919はわずか16機(東航10機、南航3機、国航3機)にとどまります。この背景には、生産能力の段階的な拡大や、厳格な適航認証プロセスによる影響があります。生産ラインの効率化と認証取得の進展が、今後の納入加速の鍵となる。

(中国経済新聞)