長城汽車の魏建軍董事長、トヨタのレクサスを絶賛

2025/05/7 19:30

4月下旬に開催された上海モーターショーで、中国の長城汽車の創業者であり董事長の魏建軍氏が、トヨタ自動車のブースを訪れ、同社が展示したレクサスブランドの電気自動車を視察しました。魏氏は実際に運転席に座り、そのデザインと性能を体感しました。この行動は、中国自動車産業のリーダーとして、競合他社の製品に対するオープンな姿勢を示すものでした。

記者から「中国の国産車とトヨタ自動車の間にどのような差があり、中国車にはどのような強みがあるか」との質問を受けた魏氏は、率直に次のように答えました。「我々には若干の優位性があります。それは、インテリジェント化の分野で少し進んでいる点です。しかし、レクサスの製品の品質は非常に高く、我々はまだ学ぶべき点が多いです。」この発言は、長城汽車が自身の強みを認識しつつ、グローバルな競争相手に対する敬意と謙虚さを示すものでした。

魏氏のコメントは、中国自動車産業が近年、電気自動車(EV)やスマート技術の分野で急速に進化していることを反映しています。特に、自動運転技術やコネクテッドカー機能などのインテリジェント化において、中国メーカーは世界市場で一定の競争力を築いています。一方で、レクサスのようなプレミアムブランドが持つ設計の精緻さ、品質管理、ブランド力は、中国メーカーが追いつくべき目標であることを魏氏は認めています。

長城汽車は、中国を代表する自動車メーカーとして、国内外での市場拡大に注力しています。魏氏の発言は、同社がグローバル競争の中で自己革新を続け、国際的なトップブランドから学びながら独自の強みを磨く姿勢を示しています。

(中国経済新聞)