2024年11月5~10日に上海コンベンションセンターで開催されている第7回中国国際輸入博覧会(以下「輸入博」)で、日本貿易振興機構(JETRO)がペットをテーマに計54社の関連企業や業界団体を集めたブースを出展した。JETROは7年連続で、このような形で出展している。
JETRO上海事務所市場開拓部の徐暁蕾シニアマネージャーは、「中国では10年前からペットが産業化しており、2022年から急速に成長している。ペットは今や家族の一員になっていて、珍しいものを飼う人も増えている。このような変化を受けて、ペット向けの食べ物や用品、医療サービスなども一段と充実化している」と述べている。
「2023—2024年中国ペット業界白書(消費レポート)」によると、中国では都市部でペットを飼う人が2018年から増え続け、2023年には7510万人に達している。欧瑞国際連合亜寵研究院などによる「ペット業界白書:2023中国ペット業界発展レポート」によると、2023年はペットの飼育数が2億匹となって市場規模は2500億元(約5.37兆円)近くに達しており、ここ5年間の成長率は世界の平均を上回る13.1%となっている。「ペット経済」は今後も大きく伸びそうである。
今回の輸入博では、「Nature Pet&Me」をテーマにした面積およそ400平方メートルのJAPAN MALL ブースが設けられ、ペットのヘルスケアや感情的欲求、高度な飼育法などに焦点を当て、「衣・食・住・移動・レジャー」をトータルカバーしている。
ブース内には観賞魚のコーナーもあり、ニシキゴイやメダカなどの养殖技術や良質の飼料が紹介されている。公開情報によると、中国は現在、新潟、広島、福岡の3県で計6か所の养殖場からニシキゴイの輸入を再開することを決定している。日本では2022年のニシキゴイの輸出額は63億円で、うち中国向けが最大となる12億円である。
徐シニアマネージャーによると、中国でのペット関連消費財の中ではペットフードがシェアの半分を占め、医療関連などがおよそ30%という。日本ではペットフードを直接中国に輸出することができないため、いなばペットフードなどが市場を狙って現地に単独出資の工場を設けたりしている。
(中国経済新聞)