春節の大晦日、中国国内で「預制菜(ユジツァイ)」の購入急増

2024/02/10 14:30

中国では、旧正月の大晦日に「預制菜(ユジツァイ)」を食べる人達が増えてきている。

JETROによると、「預制菜(ユジツァイ)」とは、あらかじめ加工・調理された食品を指し、包装後に直接または簡単な調理のみで食べることができる、日本での惣菜や半加工食品、調理済み食品などを指す。

中国では、伝統的な大晦日の過ごし方として、8や10という縁起の良い数字に合わせた数の料理を手作りし家族や親戚が一緒に祝う。だが近年では、手料理はとても手間がかかり負担が大きいため、外食や預制菜に切り替える家族も増えてきている。

iiMedia Researchによると、2026年までに中国の預制菜市場は、1兆元(約20兆円)規模に達すると予想。アンケートでは、回答者の26.91%がお正月商品として預制菜を選んでおり、初めて預制菜がトップ10に入った。

また、iiMedia Researchが2022年5月に1452人を対象に行った調査によると、最も多くの預制菜を購入した消費者は、第一、第二線都市に住む既婚女性で全体の62.1%を占めた。

春節が近づくにつれ、大手ECプラットフォームでは年越し用の調理済み料理の売れ行きが好調となった。その中でも、福建料理の高級スープ「佛跳牆(フォーティアオチャン)」、四川料理「酸菜魚(スアンツァイユ)」、広東省の鍋料理「猪肚鶏(ジュウドゥジー)」などが上位を占め、佛跳牆を138元(約2862円)で販売した店では、48時間以内に100人以上が購入、累計販売数は10万個を記録した。

iiMedia Researchが発表したデータによると、中国の預制菜の市場規模は2019年から2021年にかけて2445億元(約5兆716億円)から3459億元(約7兆1749億円)に増加し、年平均成長率は18.94%。2022年、中国の預制菜の市場規模は4196億元(約8兆7026億円)となり、前年比成長率は21.3%となった。そして、2026年には中国における預制菜の市場規模が、1兆720億元(約22兆2374億円)になると予想している。

(中国経済新聞)