世界人工知能大会で防疫用ロボットが続々登場

2022/09/2 18:45

2022世界人工知能大会の初日、ビッグデータや意思決定システムをベースとし、複数のAI関連特許を備えた防疫用のロボットが相次ぎ披露された。

この中で、咽頭ぬぐい式のPCR検査をするロボットを手掛ける上海非夕科技の開発メンバー責任者は、「人によく似た『アーム』で検査を行い、1回の検査を28秒以内で完了する。バーコードのスキャンから検査、検体の保管までおよそ2分間だ」と説明した。アームだけで170件以上の特許を取得し、発明特許が9割以上となっている。

この責任者によると、ロボットは1日に最大でおよそ720人の検査ができるとのことで、「年内には医療機器の認定書3種類を完成し、住宅街や施設内に設置する予定」と付け加えている。

AIなどを手掛ける会社「センスタイム」で、QRコードスキャン用機器「数字哨兵」を担当している田士民氏は、「顔認証から健康コードの認証までわずか0.15秒以内、中国でもトップレベルである」と述べた。「数字哨兵」はマスク着用での顔認証、体温測定、健康コードチェック、ワクチン接種の有無、PCRの結果検索、デジタル版証明の発行をすべて行うもので、最近は抗原検査の結果も検索できるようになっている。

上海では、AI関連の特許出願件数が地域別で5本の指に入る4.5万件を超え、年々増えていく傾向にあるという。また上海は、今年7月のAI関連の発明特許が前の年より12.6%増えており、会社別に見てAI特許の取得件数が多いのは眼控科技、センスタイム、カンブリコンなどとなっている。

(中国経済新聞)