2030年、バーチャルヒューマンの全体市場規模が2700億元に達する見込み

2022/07/17 18:55

バーチャルヒューマンとは? 中国人工知能産業発展連盟が発表した「2020年バーチャルヒューマン開発白書」によると、バーチャルヒューマンは、デジタルな外見を持つアバターであり、人間の外見、人間の行動、人間の考えの3つの特徴を持つ必要がある。

近年、メタバースという概念を背景に、AIデジタルヒューマン市場は急速に加熱している。 バーチャルアイドルやバーチャルキャスターからデジタル社員まで、デジタルヒューマンはゲームの世界から文化や娯楽、金融、Eコマース、教育などの分野へと広がっている。 世界では、平均して毎日1人のデジタルヒューマンが誕生していると言われており、デジタルヒューマンがトレンドとなり、人々の日常生活に溢れている。

6月28日、市場調査会社IDC (インターナショナル・データ・コーポレーション) は、「中国AIデジタルヒューマン市場の現状と機会分析2022」レポートを発表し、中国のデジタルヒューマン市場の規模が高い成長傾向を示しており、2026年には102.4億元(約2099億円)に達する見込みであると明らかにした。

天眼査によると、中国の既存の「バーチャルヒューマン」「デジタルヒューマン」関連企業は38.6万社以上、2017年から2021年までの5年間で新規登録企業の成長率が約66.3%であり、特に、2021年は新規登録企業が18万社近くあった。

天眼査の不完全統計によると、2021年全体を通して、27件のバーチャルヒューマン関連の投資があり、融資額は数百万元から数千万ドルに及んだ。2022年に入って1ヶ月足らずで、テンセント、アリババ、バイドゥ、ファーウェイなど、バーチャルヒューマン分野で100件近くの融資が完了し、累計額は4億元を超えた。

テンセント(騰訊)はソゴウ(搜狗)と共同で、企業向けにカスタマイズされたインテリジェントカスタマーサービスを提供する5人の「デジタルヒューマン」(数智人)を発表し、バイドゥ、ファーウェイ、アリババはAIデジタルヒューマンを広告塔またはイメージキャラクターに導入、OPPOとシャオミは独自のインテリジェント音声バーチャルアシスタントを発表している。

2030年に、全体の市場規模は2700億元(約5.5兆円)に達するというのが、産業調査機関「頭豹研究院(LeadLeo)」による中国のバーチャルデジタルヒューマン市場の試算だ。

(中国経済新聞)