湖南省の花火工場で爆発事故、9人死亡・26人負傷

2025/06/17 15:28

6月16日午前8時23分頃、中国湖南省常徳市臨澧県停弦渡鎮山洲村にある花火爆竹工場で爆発事故が発生した。現地の事故救援指揮部によると、翌17日午前9時現在で、9人の死亡と26人の負傷が確認されている。

事故現場は激しい爆発によって損壊が甚大で、救助活動は困難を極めている。指揮部は現在も専門の救援チームを現場に投入し、生存者の捜索と負傷者の搬送を全力で行っている。

負傷者の治療と遺族への対応も急ピッチで進められており、地元政府は被災者家族への心理的ケアや補償措置に着手している。

事故を受けて、湖南省政府は調査の重要性を鑑み、調査レベルを「提級(格上げ)」し、専門の事故調査チームを設置。原因の徹底究明と法に基づく責任追及を速やかに行う方針を明らかにした。

現時点では爆発の直接的な原因は不明だが、工場の安全管理体制や作業手順に何らかの問題があった可能性があるとみられており、今後の調査結果が注目されている。

中国国内では、年末年始や祝祭日を前にした煙火製品の需要増を背景に、関連工場での安全事故が繰り返されている。今回の事故も、そうした背景の中で発生したものと見られ、改めて業界全体の安全管理体制への厳格な見直しが求められている。

湖南省当局は今後、全省の煙火・爆竹関連施設に対し、抜き打ちの安全検査を強化するとしている。

(中国経済新聞)