中国では一部の地域で婚姻件数に変化の兆しが見えている。安徽省淮北市などでは婚姻件数が大幅に増加、湖南省瀏陽市では長年の減少傾向に歯止めがかかった。
微信(WeChat)の「淮北民政」ニュースによると、2023年における同市の婚姻件数は2万1179件で、前年比91.87%増、離婚件数は4618件で、前年比38.06%増となった。
淮北市における婚姻件数を年齢別で見ると、25歳から29歳までが31.23%で一番多く、30歳から39歳までが22.91%、40歳以上が26.52%と続いた。一方で、20歳から24歳は19.34%と低かった。
湖南省瀏陽市の民政局も、このほど2023年の婚姻データを発表。2015年以来初めて減少傾向に歯止めをかけ、2022年に比べ458組増の5443組が婚姻届を提出した。同市では、2014年の1万2468組をピークに減少に転じ、2016年に1万組を割り込む9042組、2021年には新型コロナウイルスの影響もあり5187組にまで下落、2023年になってようやく回復に転じた。
2023年に婚姻件数が増加した背景には、第一にコロナによる規制が撤廃され通常の生活が戻ったこと。第二に、2024年の辰年が結婚を考えるカップルの後押しになったとされる。
「龍」は中国の伝統文化において特別な存在であり、「龍の年」に子供を生むことは若い人の間でも重要視されている。『中国衛生健康統計年鑑』によると、前回の辰年は2012年で、出生数は2011年の1785万人から1973万人に増加。二人っ子開放元年である2016年の新生児総数をも上回った。こうした「ドラゴンベビー効果」が、婚姻件数増加の一つの要因だとされる。
(中国経済新聞)