中国乗用車連合会によると、8月の自動車輸出台数は前年より46%増えて30万台を突破し(30.6万台)、過去最高となった。また1月~8月の輸出台数は前年同期比44%増の191万台であった。値段も上がっており、1~8月の平均価格は前年同期の1.53万ドル(220万円)から微増の1.6万ドル(230万円)となっている。
1月~8月の新エネ車の輸出台数を国別で多い順に並べると、ベルギー、イギリス、タイ、インド、スロベニア、バングラデシュ、フィリピン、フランス、オーストラリア、ドイツとなり、これら10か国の合計が全体の70%を占める。1位のベルギーは10.4万台で、2位のイギリスに5万台前後の差をつけて独走状態である。
これら輸出分は、国産ブランド車種の輸出と外国または合弁車種の本国販売分に分けられる。テスラは毎年輸出量が多く、1月~8月は新エネ車の輸出量全体の3分の1あまりとなるおよそ16万台である。ただその割合は過去2年間より下がっており、中国ブランドの輸出量が増えていることがわかる。
中国自動車工業協会の陳士華事務局長によると、自動車界の海外展開について主に3つの問題を抱えている。
一つ目は認証の問題で、各社のコスト増大につながっている。二つ目は物流で、中国は海外輸送体制が全般に未整備で費用がかかり、国際的な物流体系とある程度の格差が生じているほか、コロナの影響も受けている。三つ目は為替リスクであり、レートの変動で赤字に陥りやすくなっている。
よって、輸出業務を本格化するには、部品や金融など関連業界も足並みを揃え、体制を整える必要がある。
(中国経済新聞)