PCR検査ロボット登場

2022/06/29 08:00

下記の写真で示しているのは、山東省煙台市の清科嘉ロボット聯合研究院で、咽頭スワブPCR検査サンプリングロボット(機能表示機器)がスタッフをサンプリングしている様子。

これは、白いロボットアームのペアで、腕に取り付けられた胴体には、大きな目が描かれている。人が近づいてくるのがわかると、左腕で試験管を素早く取り出してキャップを外し、右腕に持った綿棒でゆっくりと被験者の喉を探り、数回弱く回転した後、綿棒を試験管に入れ、キャップをして試験管ホルダーに収納する。

サンプリングの速さでは、ほとんどのロボットが熟練した医療スタッフには今のところ敵わない。ロボットによるサンプリングの利点は、当初は感染リスクの低減と医療従事者の負担軽減だった。また、PCR検査のルーチン化に伴い、PCRサンプリングロボットは潜在的なコストメリットを示している。

2020年3月には早くも、瀋陽自動化研究所と広州医科大学附属第一病院が共同でインテリジェントロボット咽頭スワブサンプリングのソリューションを完成させ、瀋陽で試験サンプリングを実施した。サンプリングロボットは「霊採」と名付けられた。

30秒でサンプルが採取され、被験者は口を開閉しマスクを外すだけで、医療従事者が行うPCRサンプリングと全く同じだ。

中国では、少なくとも10の研究機関や企業が全自動PCRサンプリングロボット製品を発表しているという。 このサンプリングロボットは、政府機関、中国疾病予防管理センター(CCDC)、大学などから購入の問い合わせが来ている。

PCRサンプリングロボットは、医療行為にかかわるため、医療機器登録の承認が必要で、サンプリングロボットの業界基準は、まだまだ整備が必要だ。

(中国経済新聞)