ASML、韓国向け需要急増で構成変化 中国比率低下もAI需要で成長継続へ

2026/04/16 14:30

オランダの半導体露光装置大手ASMLは4月15日、2026年1~3月期の決算を発表した。売上高は88億ユーロ(約1兆4500億円)、純利益は28億ユーロ(約4600億円)となり、売上総利益率は53.0%と市場予想(52.2%)を上回った。

出荷状況を見ると、最先端のEUV(極端紫外線)露光装置は16台と前期より2台増加した。一方、ArF液浸装置は37台と20台減少。ArFドライ装置は5台、KrF装置は30台、i線装置は11台をそれぞれ出荷した。

地域別では、韓国向けが前期比23ポイント増の45%と大幅に伸び、最大の市場となった。台湾は23%、米国は12%、中国本土は19%と前期から17ポイント低下した。その他のアジア地域は1%にとどまった。

韓国向け需要の急増については、サムスン電子やSKハイニックスといった大手半導体メーカーが、AI需要の拡大に伴うメモリー不足に対応するため、生産能力の増強を進めていることが背景にあるとみられる。SKハイニックスは2027年までに約80億ドル(約1兆2000億円)を投じてASML製装置を導入する計画で、サムスン電子も約40億~50億ドル(約6000億~7500億円)規模の発注を行ったとされる。

用途別では、メモリー向け装置の比率が51%と半数を超えた一方、ロジック半導体向けは前期の70%から49%へと低下した。

同社のクリストフ・フーケ最高経営責任者(CEO)は、「半導体業界は人工知能(AI)にけん引される新たな拡大局面に入っており、特にメモリー分野で需給のひっ迫が続いている」と指摘。メモリーやDRAM、先端ロジックの各分野で同時に増産が進んでおり、EUVやDUV露光装置への需要が一段と高まっていると述べた。

今後の見通しについて、ASMLは2026年4~6月期の売上高を84億~90億ユーロ(約1兆3800億~1兆4800億円)、売上総利益率を51~52%と予想。通期では売上高360億~400億ユーロ(約5兆9000億~6兆6000億円)、売上総利益率51~53%を見込む。また、中国市場の売上比率は2026年に全体の約20%となる見通しを示した。

(中国経済新聞)