中国の洗濯機輸出が量・額ともに拡大 地域別で明暗鮮明に

2026/04/1 11:30

2026年に入り、世界の洗濯機市場は大きな分化局面を迎えている。メキシコの新関税法施行やアルゼンチンによる対中反ダンピング調査の開始、さらには米国の関税政策を巡る司法判断など、外部環境は不透明さを増している。こうした中、中国の洗濯機輸出市場は今後どのような変化に直面するのかが注目されている。

振り返ると、2025年の中国洗濯機市場は内需が伸び悩む一方、輸出が大きく伸長した。中国家用電器協会が税関総署のデータを基にまとめたところ、2025年の洗濯機輸出台数は4820万台で前年比12.5%増、輸出額は61億6000万ドルで同8.7%増と、数量・金額ともに拡大した。

地域別に見ると、輸出構造の「温度差」は一段と鮮明になっている。北米市場は引き続き厳しい環境に置かれている一方、欧州市場は堅調に推移し、新興国市場が急成長、アジア市場は安定的な伸びを維持した。

北米は依然として「高圧市場」となっている。長年にわたる反ダンピング措置や追加関税の影響で、2025年の対米輸出台数は177万台と前年比13.2%減、輸出額も3億3000万ドルで同29.3%減と大きく落ち込んだ。全体に占める比率も、台数で3.7%、金額で5.4%にとどまり、他の家電製品と比べても低水準となっている。

これに対し、欧州市場は力強い回復力を示した。エネルギー危機を背景に省エネ製品への需要が高まり、中国製の高効率ドラム式洗濯機がこれに適合。加えて現地販売網の整備も進み、EUおよび英国向け輸出額は15億9000万ドルと前年比13.6%増となり、3年連続で2桁成長を記録した。

2025年は新興市場の拡大が特に目立った。自由貿易協定による関税優遇や認証の相互承認により、中国製品の価格競争力が一段と発揮された。アフリカ向け輸出額は3億1000万ドルで前年比26.8%増、中南米向けは9億6000万ドルで同23%増と大幅に伸長した。

なかでもアルゼンチンは、ミレイ政権の改革により実効関税率が低下した影響で、中国からの輸出額が前年比298%増と急増し、地域内の主要成長市場となった。

一方、アジアおよびASEAN市場では、競争環境は比較的安定している。中国メーカーは価格重視から品質重視へと戦略を転換し、現地化マーケティングや高付加価値サービスを強化している。

2025年の対日輸出額は7億5000万ドルで前年比4.2%増、ASEAN向けは5億7000万ドルで同7.5%増と、いずれも着実な成長を維持した。日本や韓国、東南アジア市場では、高機能モデルの浸透も進んでいる。

(中国経済新聞)