海南島、封関後初の春節、海南の離島免税売上30.8%増 570億円に拡大

2026/02/25 15:30

海南自由貿易港が全島での封関運営を開始してから初めて迎えた春節(旧正月)連休で、離島免税市場が大きな伸びを示した。

海口税関の発表によると、2026年春節連休(2月15日~23日)の離島免税ショッピング総額は27億2,000万元(約570億円、1元=約21円換算)となり、前年同期(2025年1月28日~2月4日)比で30.8%増加した。

販売点数は199万7,000点(前年比21.9%増)、利用者数は延べ32万5,000人(同35.4%増)に達し、いずれも二桁成長となった。封関という制度転換後、初の大型連休で政策効果が数字として表れた形だ。

連休期間中の1日平均は以下の通り。

売上高:3億300万元(約64億円)
利用者数:3万6,000人
販売点数:22万2,000点

それぞれ前年同期の1日平均と比べ、16.5%増、20%増、8.3%増となった。一時的な需要増にとどまらず、底堅い消費拡大の動きがうかがえる。

政策効果と事業者の準備が後押し

好調の背景には、政策面での後押しと事業者側の入念な準備がある。海口国際免税城の担当者は「春節に向けて十分な商品を確保し、実店舗とインターネット販売を組み合わせた複数の割引施策を実施した」と説明する。連休中は通常期と比べ、売上・来客数ともに大きく増加したという。

三亜国際免税城の香水・化粧品売り場でも、春節の2週間前から来店客が増え始め、干支をテーマにした限定商品が特に人気を集めた。店舗側は3か月前から在庫を積み増し、繁忙期に備えていた。

また、三亜税関では人気商品や新発売商品の通関手続きを迅速化し、24時間体制で物流を確保。免税品の配送効率を高め、旅行者が希望する商品をいち早く購入できる環境を整えた。

国内商品も免税対象に

海南自由貿易港の全島封関開始に伴い、離島免税政策も新たな段階に入った。出境する旅行者が離島免税制度を利用できることに加え、陶磁器や茶葉などの国内商品も離島免税の対象に加えられた。これにより、中国国内ブランドや伝統文化関連商品の販売拡大にも道が開かれた。

観光収入は最大3.28%押し上げへ

海南大学の研究者である夏鋒氏は、封関後は人の往来や物流の利便性向上、航空分野の開放、免税ショッピング、医療・教育を目的とした観光政策の実施などが進み、観光関連コストが徐々に低下すると指摘する。研究チームの試算では、封関運営後、海南省の観光総収入は2.62%から3.28%押し上げられる見通しだという。

夏氏はさらに、免税ショッピングという重要な政策を活用し、中国ブランドや海南独自の商品、先端技術製品の供給を充実させる必要があると強調する。「離島免税」「島内住民向け日用品の免税」「越境電子商取引」を組み合わせた多層的な供給体制を整えることで、免税消費の質を高めていくべきだとしている。

封関を契機に、海南は世界有数の高品質なショッピング目的地を目指す動きを加速させている。今回の春節データは、その方向性が具体的な消費拡大として現れ始めたことを示している。

(中国経済新聞)