8月1日、中国の大手家電メーカー「グリー電器」は、同社の公式WeChatアカウント「格力文伝」を通じて、インターネット上で拡散された虚偽の内容に対し、厳正な声明を発表した。
問題となったのは、《格力空調爆出丑闻:高管内外勾结骗取侨商钱财》(グリー空調にスキャンダル発覚:幹部が内外結託し華僑商人から金銭を詐取)と題された一部ネットメディアの記事で、グリー電器の幹部が外部と結託し、海外の華僑実業家から不正に金銭を騙し取ったとする内容が記載されていた。

グリー電気本社ビル
これに対し、グリー電器は次のように強く反論している。
グリー電器によれば、社内での徹底した調査の結果、記事で名指しされた「張某利」と同社および幹部との間に不当な関係は一切存在しないことが確認されたという。また、記事投稿者は事実確認を一切行わず、根拠のない推測で「高官が外部と共謀し、華僑実業家を騙した」と断じており、これは明らかな虚偽であり名誉毀損にあたると主張している。
同社はすでに記事内容に関する証拠を収集し、公安機関に通報したことを明らかにした。今後は、企業と幹部の名誉と法的権益を守るため、断固たる法的措置を講じるとしている。
さらにグリー電器は、ビジネスパートナーや取引先に対し、「グリー電器と業務提携を希望する場合は、必ず正規のルートで直接連絡を取るように」と呼びかけた。中間業者や個人の斡旋による不正な取引を信じることなく、詐欺に巻き込まれないよう注意を促している。また、被害を受けた場合は速やかに公安機関に通報するよう勧めている。
グリー電器は、中国広東省珠海市に本社を構える空調機器や家電製品の大手メーカーで、国内外に強い影響力を持つ企業として知られている。同社の董事長兼社長である董明珠氏は、厳格な企業統治と品質管理で知られており、同社の評判は中国内外で高い。
近年、SNSやネットメディアの発展により、企業に対する誤った情報の拡散も増加傾向にある。今回の声明は、グリー電器がデマや誹謗中傷に対して強く対処する姿勢を明確に示すものであり、他の中国企業にも影響を与える可能性がある。
(中国経済新聞)