「嘀嗒出行」、株価が30%以上アップ 事業はほぼ乗り合いサービス中心に

2024/09/5 18:30

9月2日、中国の配車サービス大手「嘀嗒出行」(Dida Chuxing)は株価が一気に30%以上値上がりし、終値は31.29%プラスの2.14香港ドル(約40円)となった。これについて業界関係者は、好業績や市場の着実な回復を理由に挙げている。

嘀嗒出行が8月30日に発表した2024年上半期の決算報告によると、売上高は4.04億元(約82.8億円)で、調整後の純利益は前年比51.3%増の1.3億元(約26.6億円)であった。こうした好結果に投資家が関心を寄せ、株価急騰につながった。

売上高を事業別にみると、乗り合いサービスが前年同期比4.1%増の3.89億元(約79.7億円)であり、これについて嘀嗒出行は、サービス料率をやや引き上げたことを理由に挙げている。タクシー事業は同じく56.8%減の309万元(約6333万円)で、全般的に配車中心だった形から、客待ちと配車を統合する方向へ事業転換したことが低下の原因としている。また広告および付帯サービスは21.5%減の1180万元(約2.42億円)で、景気の後退によりブランド系の会社が広告予算を減らしたためとのことである。

嘀嗒出行は事業の中身について、乗り合いサービスが一段と主役の座になりつつある。全売上高に占める割合を見ると、2021年は89%、去年上半期は94.4%、そして今年上半期は96.3%となっている。

嘀嗒出行は2024年6月30日現在、中国全土で計366の都市で乗り合いサービスを行っており、認定された自家用車所有者は前年比17%増の1770万人となっている。この上半期は、乗り合いでの取引額は計40億元(約820億円)で、呼び出し件数は6170万件であった。

(中国経済新聞)