プーチン大統領が19日から訪中へ 中露関係強化と国際情勢協議が主要議題に

2026/05/18 11:30

中国外交部は5月16日、プーチン大統領が中国側の招待を受け、5月19日から20日にかけて中国を国賓訪問すると発表した。

今回の訪中は、中露全面戦略協力パートナー関係樹立30周年、「中露善隣友好協力条約」締結25周年という節目の年に行われる。また、トランプ米大統領の訪中終了直後というタイミングでもあり、国際社会の関心を集めている。

一見すると、トランプ大統領の訪中から1週間も経たないうちにプーチン大統領が訪中することで、「米露が相次いで中国外交を重視している」との印象を与えている。しかし実際には、ロシア側は4月中旬の段階で、セルゲイ・ラブロフ外相を中国に派遣し、事前調整を進めていたとされ、中国側がトランプ訪中日程を正式公表する以前から準備は進められていた。

今回のプーチン大統領訪中では、主に3つのテーマが焦点になるとみられている。

第1は、中露関係のさらなる強化である。今年は中露戦略協力パートナー関係樹立30周年、「中露善隣友好協力条約」締結25周年に当たり、双方は包括的戦略協力パートナー関係を一層安定的かつ長期的に発展させる方針を確認するとみられる。新たな関係定位が打ち出される可能性もある。

第2は、国際・地域問題を巡る協議だ。両首脳は重要な国際情勢について意見交換するほか、「露中教育年」開幕式にも共同出席する予定。さらに、最高レベルの共同声明や、政府間・部門間協力文書の署名も計画されている。また、中国国務院李強総理とプーチン大統領の会談も予定されており、経済・貿易協力の将来について協議するとみられる。

第3は、トランプ大統領訪中後の国際政治情勢について、中露間で戦略的意思疎通を行う点だ。

今回の中米首脳会談では、「中米の建設的かつ戦略的安定関係」という新たな位置付けが注目されており、今後の国際政治に一定の影響を与えるとの見方が出ている。

トランプ大統領は米FOXニュースのインタビューで、今回の訪中を「歴史的サミット」と位置付け、中米両国を「G2」*と呼んだ。しかし、中国政府は「G2」論に対して支持する立場を示していない。中国側は、バラク・オバマ元米大統領との会談でも、「世界の問題は一国または二国だけで決めるべきではない」との考えを示していた。中国外交部も最近、「中国は常に『グローバルサウス』の一員であり、真の多国間主義を堅持する」と改めて強調している。

一方、中露関係については「新時代の包括的戦略協力パートナー関係」と位置付けられており、双方は国連中心の国際秩序維持や国際公平・正義の擁護を掲げている。

また、今回の訪中ではウクライナ情勢も議題となる可能性がある。

プーチン大統領は最近、モスクワの赤の広場での記念式典後、ロシア・ウクライナ戦争について「終結段階に入りつつある」との認識を示した。さらに、ドイツの元首相であるゲアハルト・シュレーダー(Gerhard Schröder)氏を調整役として提案したが、ウクライナ側や欧州側は受け入れなかったとされる。一方、欧州連合(EU)は、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)元独首相による仲介の可能性も模索しているという。

中国はこれまでロシア・ウクライナ問題について中立姿勢を維持し、「停戦と対話」を呼びかけてきた。2023年2月には12項目から成る和平提案を公表し、2026年2月にも政治的解決推進や安全保障維持などを柱とする新たな提案を打ち出している。

中国が今後、直接的な仲介役を担うかは不透明だが、ロシア側に停戦への意思がある場合、中国が重要な役割を果たす可能性があるとの見方も出ている。

(中国経済新聞)