中国工程院の張亜勤氏「無人運転は2年以内に『ChatGPTの時代』となるか」

2024/04/10 07:30

中国工程院のアカデミー会員である清華大学スマート産業研究院(AIR)の張亜勤(Zhang Yaqin)院長は3月22日、CCTVの対話番組スペシャルインタビュー ~魯健が問う「魯健訪談」で、「中国は今、無人運転について、100メートルの残り10メートルまで来ている。あと2年ほどで無人運転の『ChatGPTの時代』が訪れ、2030年ごろには車の10%が無人運転となる」と述べた。

張氏は番組で、「この1年間、特に大規模言語モデルを中心にAIが急成長してきた中、今後どういった業種が特にAIの影響を受けるか、またどういったリスクが生じるか」といった問題をしきりに考え、答えや提案を述べた。

張氏は、無人運転は2年以内に「ChatGPTの時代」を迎えると言った。「中国は今、無人運転について、100メートルの残り10メートルまで来ている。あと2年ほどで無人運転の『ChatGPTの時代』が訪れ、2030年ごろには車の10%が無人運転となる」と述べた。

さらに張氏は、「AIは開発する一方で規制も考えるべきだ。音声や顔の合成など、かつてSF映画で見られたものが現実の暮らしに入り込んでいる。これからの世界は『見た物は本物』とは言えなくなるのではないか」と言う。

張氏は、「期待もするが心配もしている。この1、2年のAIの成長から、大規模言語モデルは強力になってリスクも高まっているようだ」と述べる。

そのリスクについて張氏は、まず情報面のリスクを挙げ、「世の中にないものを生成することができ、後に大量のフェイク情報で金融などのリスクがもたらされる」と言う。

次に物理的なリスクを挙げる。「5年後には、ロボットと無人車を合わせた数が人の数より多くなる。暴走したり悪用されたりすることで、かなりのリスクが出る」とのことである。

さらに厄介なのは生体面のリスクだと言う。「今のAIは、情報+物理+生体の融合である。生体面について、BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)やバイオチップによって脳や身体を制御し、生体を制御するので、暴走したり乱用されたりすると莫大なリスクとなる」と張氏は述べる。

ただし、今、世界の科学者や政策の策定者、立法機関が一緒になってこの問題を正視すれば、リスクは治められるという。

張氏はAIの規制について、まず最先端の大規模言語モデルを統制し利用の場を制限すること、次にAI仮想物体の責任の所在を明示することと言う。この点について、会社側も研究機関も投資をすべきだとし、「経費の10%を使ってリスクを研究し、それによる問題を研究すれば、一段と安全になる」と見ている。それと、「世界は運命共同体であり、協力すべきだ」とも述べている。

(中国経済新聞)