中国湖北省で、医療分野における不正行為が改めて浮き彫りとなった。4月18日、湖北省紀律検査委員会・監察委員会は、武漢大学中南医院の元党委員会常務委員・院長である王行環について、重大な規律違反および違法行為により、党籍剥奪および公職解任(いわゆる「双開」)処分としたと発表した。
王行環は新型コロナウイルス感染拡大期に、武漢で緊急建設された雷神山医院の院長を務めた人物で、泌尿器科の専門家として知られていた。
発表によると、湖北省党委の承認を経て立件調査が行われた結果、王行環は理想信念を喪失し、政治的原則に背いたほか、利益獲得を目的とした不正な人脈づくりや、いわゆる「政治ブローカー」との関係構築に関与したと認定された。さらに、口裏合わせや証拠の偽造によって組織の調査に対抗したとされる。
また、人事任用に関する調査において事実を隠蔽し、自身の利益を図ったほか、権力と金銭・性的関係を絡めた不正取引(いわゆる「権色・銭色取引」)にも関与。規定に反して業績ボーナスを受け取ったほか、医薬企業に対する不当な費用負担の強要も行っていたとされる。
加えて、病院の建設プロジェクトの監督において職責を適切に果たさず、悪影響を及ぼしたほか、医療分野における「新型の隠れた腐敗」に関与。医療機器の調達や工事請負において職権を利用し、他者に便宜を図る見返りとして巨額の財物を不正に受領した疑いが持たれている。
湖北省紀委監委は、王行環の行為が政治規律、組織規律、廉潔規律、群衆規律、業務規律に重大に違反し、職務上の重大な違法行為および収賄犯罪の疑いに該当すると認定。中国共産党第18回全国代表大会以降も違反行為を改めず、悪質性が高く影響も深刻であるとして、厳正な処分が相当と判断した。
これに基づき、党籍剥奪および公職解任に加え、不正に得た財産は没収され、刑事責任については検察機関に移送され、起訴手続きが進められる見通しである。
なお、王行環はかつて全国政治協商会議(政協)の委員も務めていたが、今回の処分に先立つ2025年12月にその資格をすでに剥奪されていた。
(中国経済新聞)
