RED、評価額が310億ドルに ビジネス化に向けて新たな支えが必要

2025/09/9 07:30

中国のSNSアプリ「RED」(小紅書)は最近大手ファンドとの取引を実行したことで、わずか3か月で評価額が19%上昇し310億ドルに達した。ブルームバーグが伝えた。

この金額は、金沙江創投(GSR Ventures)の傘下にある投資ツールが配布した協定文書に示されたものである。ブルームバーグは2025年上半期このファンドのシェアの変更について記載された文書を調べたところ、REDは6月末現在で全資産額の92%を占めていた。3か月前よりわずかに上昇している。

SNSの中でも脚光を浴びているREDは評価額が伸びる一方だが、ビジネス化へのスキルは高まりゆく想像力を支えるカギである。

これまでの報道では、REDは2024年に利益が10億ドルを超えており、2025年には30億ドルに達する見込みである。市場では、今回の評価額の上昇は資本市場への上陸に向けた下地作りとも見られている。

ブルームバーグは金沙江創投の社内文書として、REDの最新の評価額は2025年初めの200億ドルから30%増えて260億ドル(約1870億元)に跳ね上がったと伝えていた。

月間アクティブユーザー3億人というREDは、7年間で評価額が10倍に増えた。CEOである毛文超氏と創業者である瞿芳氏は2018年6月、社内あての共同メッセージで、3億ドルを超える融資を果たして評価額が30億ドル以上となったと発表した。この融資はアリババが主導し、金沙江創投、テンセント、紀源資本など有名どころが加わったものである。

310億ドルという評価額はアリババのほぼ10分の1、Bilibiliの3倍で、バイドゥに匹敵するものである。この額が高すぎるかどうか、投資家の間で見解が分かれている。

ただREDが現在の評価額や市場の期待感を維持させたいのであれば、ビジネス面で十分に物が言える結果を残さなくてはいけない。ビジネス化を図る上で取り組む2つの事業分野のうち、中心となるのはもちろん広告である。

公開情報によると、REDは2023年の売上高のうち広告収入が80%近くを占めている。組織替えを何度か実施して通販事業の拡大を探ってはいるが、現段階では収入の大部分を広告に頼っている。

REDは今年5月からタオバオや京東との提携を始めており、クリックすればタオバオのTmallや京東でショッピングができる「誘い」の商品広告をサイト内に貼り付けている。

(中国経済新聞)