一汽トヨタ、販売会社を天津に移転へ

2024/12/5 11:30

一汽トヨタ汽車(以下「一汽トヨタ」)はこのほど、北京にある販売会社の本社を来年半ばに天津に移転すると発表した。

一汽トヨタは公開情報によると、トヨタ自動車の中国初の合弁会社として2002年6月に発足し、本社は天津で四川省や天津市、長春に完成車の製造工場を有している。また一汽トヨタ自動車販売は2003年9月設立で本社は北京にあり、天津、長春、成都、上海、広州などに支店が分布している。

一汽トヨタは中国で激しい競争のさなか、販売体制の合理化を進めていると伝えられている。ただし中国はやはりトヨタの重要市場で経営戦略は変わらず、生産体制を縮小することもなく、事業見直しによる会社の経営への影響もなく、新車発表計画にも影響はないという。

一汽トヨタの販売事業立て直しは、中国の各日系自動車メーカーの境遇を象徴するものでもある。一汽トヨタを代表とする日系各社はこれまで20年近くにわたり市場シェアを拡大し、車の耐用性も高かった。ただし値引き合戦のなか、一汽トヨタは末端で価格が随分と落ち込んだ上、販売量も大幅に減ってしまった。中国乗用車連合会によると、一汽トヨタは2024年1~10月の中国での販売台数が前年同期比6.2%減の61.15万台となっている。また日系各社全体の中国での市場シェアを見ると、2020年は24.1%だったが今年1~10月は13.9%となっている。

(中国経済新聞)