映画データ分析アプリの灯塔専業版や猫眼専業版などによると、端午節の3連休における新作映画の興行収入(先行上映含む)は5月31日の時点で1.6億元(約32億円)に到達した。作品別に見ると、トップは「碟中諜8:最終清算」で、以下「時間之子」(Endless Journey of Love)、「ドラえもん のび太の絵世界物語」の順となっている。

《碟中諜8:最終清算》
今年の端午節は、計10本の新作とすでに封切り済みの複数の作品が売り上げを競っている。この中で、「ナタ 魔童の大暴れ」は5月末に、当初6月1日までの予定だった上映期間を6月30日まで延長すると発表されており、この分が興収アップに貢献しているものとみられる。

今年の端午節について、灯塔専業版のデータアナリストである陳晋氏の分析では定番IPで固められているという。この中で、「碟中諜」は8つのシリーズ作品が中国国内で32億元以上を稼いだほか、「ドラえもん」シリーズはそれを上回る13本が上映されて興収は18億元以上となっている。
陳氏は、「今年の端午節は世界子どもの日と重なってアニメ系の作品が必須アイテムとなり、『ドラえもん のび太の絵世界物語』のほか、『時間之子』や『新・大頭児子と小頭パパ3:ロシアの冒険』、『潜艇総動員:冒険島』など中国アニメも上映された。家族で楽しめるアニメ系が人気を集めるだろう」と述べている。また、「灯塔のAIによる興収予測では、3連休の初日(5月31日)は合計1.25億元で、3日間合計では3-4億元とほぼ去年並みになる。今年は例年より時期が早い上に、夏休み枠も間もなく始まることで、この後に外国映画も続々と上映される。6月は夏休み枠に向けての好発進となるように盛り上がりを見せてほしい」とも語った。

中国ではこのところ、国内制作のアニメ映画が人気上昇しており、観客も子供から若者や中年層へと拡大している。「時間之子」はホアン・ボーやカリー・ワンなどが声優を務め、チャーリー・ジョウが主題歌を歌うなど、豪華な顔ぶれをそろえたことで、初日は売り上げ好調であった。
(中国経済新聞)