TikTok Music、全世界でサービスを終了

2024/09/27 11:30

TikTok は9月24日、2024年11月28日に音楽配信サービス「TikTok Music」を終了すると発表した。この日をもってアクセスやログイン、閲覧などすべての機能が利用できなくなる。ユーザーのアカウント情報や個人データも自動的に削除される。

TikTok は、「音楽の配信メディアとの競争はもうしない。『音楽アプリの追加』の機能で他のアプリを使うよう誘導していく」と表明している。この機能は2023年からリリースされ、気に入った曲をSpotifyやApple Music、アマゾンなど提携先事業者の再生リストに保存できるようになっている。

TikTok Musicは、2019年に「Resso」という名前でインドとインドネシアでリリースされ、その後ブラジル、オーストラリア、メキシコ、シンガポールなどへも広まった。しかしインドでは今年初めから使用禁止となっている。

TikTokは以前に、ユニバーサル・ミュージック・グループ(Universal Music Group=UMG)と著作権をめぐってトラブルを起こしていた。UMGは今年1月30日、TikTokとの契約を終了する際に、「TikTokがAIでの楽曲制作を認めたことで他のアプリが排除された上、ツールを開発してアプリでのAIによる音楽の制作を促したほか、契約の権利も求めている」と発表していた。この結果、アプリのAIコンテンツによりアーティストの印税が奪われてしまったという。UMGは「AIへの代替を積極的に進める策だ」とみなしている。

TikTokとUMGは5月2日、TikTokのユーザーがUMGの収録した音楽や歌詞を使って動画を制作できるようにするという新たなライセンス契約を結んだと共同発表している。

(中国経済新聞)