「2024世界ユニコーン企業ランキング」発表 中国企業の数は国別2位

2024/06/6 14:17

このほど胡潤研究院により発表された「2024世界ユニコーン企業ランキング」を見ると、中国勢の活躍ぶりが見えてくる。2024年3月まで中国企業の数は国別で2位となる369社、さらに中国は2023年1年間で新たに56社がユニコーン企業となり、業種別ではスマート製造やエネルギー電力など「ハードテクノロジー」が目立っている。

ユニコーン企業とは、評価額が10億ドル(約1561億円)以上で未上場の会社を指し、新たなエネルギーやメリットをいち早く備える重要な担い手として、主要国では経済成長をけん引する存在となっている。

中国ではこのところ、イノベーション力や潜在力を十分に備えるユニコーン企業が、新たな経済成長を果たしエネルギーを養う大切なエンジンとなり、新たな生産力の代表格となっている。

巨豊投顧のシニア投資コンサルタントである陳宇恒(Chen Yuheng)氏は、「中国では、強力なイノベーション力や潜在力を持つユニコーン企業は、経済構造の改革や産業の改善を果たす重要な力になっている。特に新たな生産力が急速に拡大しているなか、技術やビジネスモデルの革新をリードすることで経済や社会のデジタル化やスマート化が進み、国力を高めるのに欠かせない役割を果たしている」と述べている。

「2024世界ユニコーン企業ランキング」によると、中国は2024年3月現在でユニコーン企業数が国別2位の369社であり、うち56社が2023年に誕生し、週に1社の割合で増えている。これらを業種別に見ると、AI、半導体、再生可能エネルギー関連が多く、会社名については、上位10社のうち中国企業としてバイトダンス、アントグループ、Shein、微衆銀行の4社がランクインしている。

2013~2023年における中国のユニコーン企業を業種別に分類すると、最近は「ハードテクノロジー」関連への参入が増えている。まず2013~2017年については金融、エンタメカルチャー、企業サービス、自動車や交通、物流・倉庫関連が目立ち、2021~2023年になると新規参入組の中でスマート製造、エネルギー電力といった業種が急速に増えている。また自動車や交通、AI、メディカルケアについても新参企業は着実に伸びている。

陳氏によると、中国のユニコーン企業は現在、主に北京、上海、広東省深セン、広州、浙江省杭州などに分布し、分野としてはAI、集積回路、メディカルケア、新型消費、ソフトウェア、情報サービスなどが多く、業種的にかなり集中し技術主導型になっていることがわかる。

(中国経済新聞)