イギリスのシンクタンクZ/Yenグループと中国・深センの総合開発研究院が共同で、「第35回世界金融センター指数報告（GFCI 35）」を発表した。ビジネス環境、人的資源、インフラ、金融業のレベル、評判などについて世界の主要121の金融センターを評価し、ランク付けしたもので、上位10か所はニューヨーク、ロンドン、シンガポール、香港、サンフランシスコ、上海、ジュネーブ、ロサンゼルス、シカゴ、ソウルとなっている。

中国勢は今回、全体的に上昇しており、主な場所は各項目とも高評価であった。香港および中国本土の12か所はすべて評価点が上がり、順位は北京を除きすべて前回を上回り、中でも上海と深センはともにワンランクアップし6位および11位であった。また香港、上海、北京、深センが「今後発展する可能性の高い金融センター（Centres Likely To Become More Significant）」に選ばれている。このほか、武漢が9つ、杭州と大連がともに5つ順位を上げ、世界的知名度や影響力が一段とアップしている。

さらに分野別の順位を見ると、香港、上海、深セン、北京の4か所がビジネス環境、人的資源、インフラ、金融業のレベル、評判のすべてで15位以内に入り、このうち北京はビジネス環境と評判が4位、深センはインフラが4位、金融業のレベルが7位であった。中国勢は総合順位と項目別順位が年々接近してきている。

深セン金融センター

GFCIはまた、金融センター116か所に対してフィンテックの発展レベルに対する評価もしており、上位20か所を見ると、中国とアメリカがともに6か所ずつランクインしている。アメリカは1位のニューヨークを初め、サンフランシスコが3位で、以下ワシントン、ロサンゼルス、シカゴがベスト10入りしている。また中国勢は深センが最高位で、ニューヨーク、ロンドン、サンフランシスコに次ぐ4位をキープした。ベスト10はこれまで米中両国に占められていたが、今回はソウルがランクインしている。またジュネーブが15ランク上昇、チューリッヒが同じく10ランク上昇でベスト20に食い込んだ。様々な国の金融センターが上位に名を連ねているが、やはり多いのは米中両国となっている。

（中国経済新聞）