11月22日、中国科学院と中国工程院の2023年院士選挙結果が正式に発表され、中国科学院は59名、中国工程院は74名の院士を追加選出した。 その中で、顔寧(イエン・ニン)さんは、中国科学院の生命科学と医学部門の院士に選出された。
顔寧さんは、1977年11月に山東省で生まれ、2000年に清華大学を卒業し、2004年にプリンストン大学で博士号を取得。2005年から2007年までプリンストン大学分子生物学部でポスドクとして勤務し、30歳で清華大学最年少教授 となった。
2015年から2017年まで、顔寧さんは中国科学院の院士選出選挙に3回参加したが、残念ながら全て落選した。2017年4月、40歳の顔寧さんは10年間勤めた清華大学を離れ、プリンストン大学分子生物学部に赴任するため渡米。2019年には米国科学アカデミーの外国人会員に選出された。
当時、顔寧さんは中国科学院の院士に落選しており、一部の人たちからは、中国の科学研究環境が劣悪で、優秀な人材を確保できていない現状にあるなどの指摘や、ごく一部の人たちからは、愛国心が足りず、母校の育成を軽視する科学者だと解釈された。
2022年、顔寧さんは米国を離れ、医学科学院を設立するために深センに帰国したことを発表した。5年前の米国への出発と同様、顔寧さんの中国への帰国も激しい世論を引き起こし、大多数のネットユーザーは顔寧さんの帰国を心から歓迎すると表明したが、一部では顔寧さんがプリンストン大学の教授職を辞して中国に戻ったのは、彼女が従事していた構造生物学が人工知能(AI)に取って代わられ、アメリカでの学業が既に破綻していたと考える人も少なくない。また一部のメディアは、顔寧さんが中国に戻ったのは、より大きな夢を実現したかったからだと見ている。
(中国経済新聞)