中国乗用車市場情報連席会(乗連会)が11月3日に発表した主な自動車メーカーの10月の新エネ車卸売り販売台数を見ると、BYDが2位のテスラ(7.17万台)の3倍となる21.75万台を売り上げ、完全な1人勝ちを収めた。
乗連会は、10月の新エネ車販売台数を前月比1%プラス、前年比約87%プラスの68万台と予想しており、今回は「BYD」1社で全体の1/3近くを占めることになりそうである。3位以下は上汽GM五菱、吉利汽車、長安汽車との予想で、販売台数は順に5.2万台、4万台、3.4万台の見込みである。このほか、広汽埃安(AION)、上汽乗用車、奇瑞汽車、哪吒汽車(Neta)、賽力斯(SERES)、東風易捷通(E-jeton)、理想汽車(Li Auto)、蔚来汽車(NIO)、長城汽車の各社が1万台超えとなると見ている。
名前の挙がった以上の15社をよく見ると、外資系はテスラ、一汽VW、東風易捷特の3社のみで、従来の区分けでは合弁メーカーは一汽VWと東風易捷特のみとなり、ともに順位は下位である。つまり新エネ車市場で合弁メーカーはほぼ「総崩れ」となっている。
なお、中国では新エネ車は自動車業界を牽引する存在ではあるものの、前年比の伸び率が鈍っている。今年6月~10月、新エネ車の卸売り販売台数の前年比を月別に見ると141.4%、123.7%、103.9%、94.9%、87%で、減速の一途をたどっている。
新エネ車について、中国は世界でも販売をリードしている。CleanTechnicaの最新データによると、今年9月、全世界の新エネ車販売台数が前年比51%増の104.02万台と初めて100万台の大台を超えた中で、中国での販売が6割以上を占める63.6万台となっている。
(中国経済新聞)