浙江省は9月20日、「2022年企業番付100社」を発表した。各社の顔ぶれを見ると、方向転換や挑戦を前にしている様子が見えてくる。
100社のうち、世界のフォーチュングローバル500にランク入りしている企業が9社、また中国全体の上位500社以内が46社で、いずれも過去最多である。民間経済力の強さを示すように、例年とほぼ同じ78社が民間企業(株式会社)である。
これら100社の所在地を省内地域別に見ると、半数近い47社が杭州にあり、2021年の43社から増えている。また寧波が18社、紹興が10社と杭州湾沿岸に集結しており、大企業による産業チェーンの整備や地域経済の成長が進んでいる様子もうかがえる。
ただし2022省内成長度の上位100社ランキングでは、半数近い49社が寧波にあり、杭州が22社、紹興が7社となっている。
また業種別に見ると、今年の顔ぶれもやはり従来型業種が多く、製造業が66社で、売上高で100社全体に占める割合が61.9%となっている。
浙江省は、製造業の業務再編が進むにつれて技術の革新も進んでいる。100社全体の研究開発費用は21.48%増え、1社あたりでは19.02億元(39億円)となっている。このうち民間企業の分が91.42%となる1565.16億元(3.2兆円)である。また特許について、保有社数は82社、保有件数は21.75%増え、1社あたりの保有件数は1252件となっている。
また先ごろ発表された浙江省統計局のデータでは、8月の工業生産額は前年比9.9%プラスで、伸び率は前月より3.8ポイント増えている。1月~7月の利益総額の伸び率はプラス転換を果たしている。
さらに、省外との取引データを見ると、1月~4月の出荷額が江蘇省を抜き中国で2番目となり、1月~8月の入出荷額の合計は18.8%増えて3.12兆元(63.9兆円)であった。このうち出荷が21.6%増の2.31兆元(47.3兆円)で、入荷が11.7%増の8157.0億元(16.7兆円)であり、入出荷額の伸びについて中国全体に占める割合は19.7%、同じく出荷額については21.2%で、ともに国内トップとなっている。
(中国経済新聞)