2021年一人当たりの所得が高い都市トップ10:義烏が北京、深圳、広州を追い抜く

2022/08/11 08:00

2021年、中国で一人当たりの可処分所得が最も高い10都市は、義烏市、玉環市、昆山市、江陰市、太倉市、張家港市、常熟市、海寧市、諸曁市、慈渓市となり、この内、義烏市は北京、深圳、広州の3 つの一級都市を追い抜き、上海に次ぐ第2位となった。

空間分布を見ると、住民一人当たりの可処分所得が最も高い10都市は、いずれも江蘇省と浙江省の都市で、その内、浙江省と江蘇省がそれぞれ5都市ずつだった。江蘇省には昆山市、江陰市、張家港市、常熟市、太倉市の5つの都市があり、浙江省には義烏市、玉環市、海寧市、諸曁市、慈渓市の5つの都市がある。 

この中には、2021年の義烏市民の一人当たり可処分所得が77,468元(約155万円)と、前年同期比で6,258元(約12.5万円)増加し、中国ナンバーワンの都市であり続けている。常住地別では、都市部の1人当たり可処分所得は86,628元(約173万円)で8.1%の増加、農村部の1人当たり可処分所得は46,121元(約92.2万円)で9.4%の増加となっている。都市と農村の所得比率は1.88と前年比0.02の縮小となり、農村住民の所得が約300元(約6000円)多くなったことに相当し、都市と農村の所得比率は9年連続で縮小していることが明らかとなった。 

義烏市の全住民の所得は、北京、深圳、広州の3つの一級都市を上回り、上海に次いで第2位となっている。杭州計画委員会専門家委員会副主任の湯海孺氏の分析によると、義烏市はもともと世界最大の日用雑貨の卸売市場で、近年では、積極的に電子商取引に方向転換しており、エクスプレスやライブコマースの数が突出している。義烏市の産業構造は、電子商取引などの第三次産業が中心で、工業が盛んな地域ほどの付加価値は形成されていないが、雇用者数、所得水準が高い。

データによると、2021年に義烏市が達成した電子商取引高は3715.05億元(約7.42兆円)で、前年比18.9%増、そのうち電子商取引の国内取引高は2701.48億元(約5.40兆円)で、前年比19.9%増、越境電子商取引高は1013.57億元(約2.02兆円)で、同16.4%増となった。また、同市のネット通販売上高は2187.93億元(約4.37兆円)で前年比14.6%増となり、全ての都市(市・区)の内で第1位となった。

(中国経済新聞)