7月20日、東京都上野恩賜公園で「鑑真像」の除幕式が行われた。
この「鑑真像」は中国美術館館長呉為山から東京都に寄贈されたもので、日本外務省三宅伸吾政務官、小池百合子東京都知事及び孔鉉佑駐日中国大使が挨拶するとともに、日中双方の関係者が見守る中、「鑑真像」の除幕が行われた。
三宅政務官は、挨拶の中で、本年の日中国交正常化50周年も契機として、両国の国民交流や経済交流をしっかりと後押ししていくことが重要である、両国の節目の年に建立された「鑑真像」が、日中の交流の新たな象徴として多くの人々に親しまれる存在となることを願う、と述べた。
本式典では、呉為山中国美術館館長のビデオメッセージも放映された。
鑑真(688 – 763年)は、奈良時代の中国僧人。日本における律宗の開祖。唐の揚州江陽県の生まれ。14歳で智満について得度、20歳で長安に入り、律宗・天台宗を学ぶ。揚州の大明寺の住職であった742年、日本から唐に渡った僧・栄叡、普照らから戒律を日本へ伝えるよう懇請された。その後、日本への渡海を5回にわたり試みたが、悉く失敗した。
天平勝宝5年(753年)11月16日に,6回目の渡海。12月21日に沖縄本島に到着、奈良の朝廷への到着は、翌年2月4日である。
到着して、孝謙天皇の勅により戒壇の設立と授戒について全面的に一任され、東大寺に住むこととなった。4月、上皇から僧尼まで400名に菩薩戒を授けた。
天平宝字3年(759)、新田部親王の旧邸宅跡が与えられ唐招提寺を創建。鑑真は戒律の他、彫刻や薬草の造詣も深く、日本にこれらの知識も伝えた。
(中国経済新聞)