中国の宅配便取扱量が今年1000億個を突破 過去最速ペースで拡大

2026/07/5 11:30

中国国家郵政局は7月4日、モニタリングデータに基づき、2026年の宅配便取扱量が6月30日時点で1000億個を突破したと発表した。前年より9日早い達成となり、中国の消費市場の安定した成長と経済の底堅さを反映する結果となった。

今年は各種の消費促進策が効果を発揮し、消費市場が安定的に拡大する中で、宅配市場も成長を続けている。福建省三明市では、旅客輸送・宅配・医薬品配送を組み合わせたサービスにより、山間部でも医薬品の当日配送を実現。広西チワン族自治区岑渓市では、ネットインフルエンサー商品の発送需要に対応した配送サービスを展開し、今年に入って約2万件の乾物商品を発送した。河南省三門峡市では、旬の山菜が宅配網を通じて1日平均約8000件出荷され、コールドチェーン専用ルートの整備により、省内翌日配送や主要都市への翌々日配送を実現している。

宅配サービスは先進製造業との連携も一段と進んでいる。江西省新余市では、物流ネットワークを活用して靴製品を国内外へ配送し、年間取扱量は約1億9000万件に達し、約3万人の新規雇用を創出した。河南省商丘市では、巻尺メーカー向けに集荷拠点や専用輸送ルート、オーダーメード包装を整備し、配送時間を1日以上短縮。河北省唐山市では、陶磁器専用の包装資材を開発し、包装コストを15%削減するとともに、輸送中の破損防止にもつなげている。

国際物流ネットワークの整備も加速している。中国の宅配企業は越境ECとの連携を強化し、AI、スマート製造、ロボット関連企業向けにグローバル物流ソリューションを提供している。また、中国が提案した「宅配電子送り状」に関する技術報告書が国際標準化機構(ISO)のプロジェクトとして正式採択され、宅配サービス分野における国際標準化への取り組みも本格化した。

さらに、AIや自動化技術の導入も進んでいる。AIアシスタントが宅配員の業務を支援するほか、大規模言語モデル(LLM)は荷物紛失時の検索業務などに活用されている。無人配送車は全国200以上の都市で運用されており、国家郵政局は2027年までにスマート端末の普及を進め、2030年までにAI技術の全面的な活用を目指す方針を示している。

国家郵政局は、郵政・宅配業は生産と消費、都市と農村、オンラインとオフラインを結ぶ重要なインフラであり、今後も消費促進策や新たな成長分野を追い風に、物流の高度化を通じて中国経済の質の高い発展を支えていくとしている。

(中国経済新聞)