中国のヒューマノイドロボットメーカー、優必選(UBTECH)は6月30日、深圳で創業以来最大規模となる新製品発表会を開催し、超高精度ヒューマノイドロボット「U1」シリーズを正式発表した。価格は11万9800元(約240万円)から99万元(約1980万円)まで設定され、同社は消費者向け市場への本格参入を打ち出した。
発表会では、創業者で董事長兼CEOの周剣氏が「人とロボットが共生する時代」を展望し、U1シリーズを「次世代のパートナーロボット」と位置付けた。

U1シリーズは3モデルで構成される。上半身のみの「U1 Lite」は11万9800元(約240万円)、上半身に加えて首や表情、会話機能を備えた「U1 Pro」は16万9800元(約340万円)、歩行機能を搭載した最上位モデル「U1 Ultra」は男性型が99万元(約1980万円)、女性型が88万元(約1760万円)となる。利用者は顔立ちや声などをカスタマイズすることも可能だ。
同社によると、6月30日午後3時時点でU1シリーズの予約販売台数は1万3361台に達した。主力モデルであるU1 Proの価格で試算すると、受注額は22億元(約440億円)を超え、2025年通期売上高を上回る規模となる。発表当日には株価が一時18%超上昇し、市場からも注目を集めた。
一方で、発表会で披露された実機については、完成度に対する課題も指摘された。最上位モデルU1 Ultraはダンスやランウェイ歩行を披露したものの、動作にはぎこちなさが見られ、歩行性能も展示会場では十分に公開されなかった。
また、来場者が実際に体験できたU1 Proは、シリコン製の皮膚や視線移動、簡単な表情変化など高い外観再現性を備えていたものの、表情の反応や対話には遅れが見られ、実際の使用感はプロモーション映像で示された滑らかな動作とは差があるとの声も上がった。

同社は、量産開始前から利用者が専用アプリを通じてAIと交流できる仕組みを導入し、ロボットが利用者の好みや習慣を学習することを特徴としている。周CEOは、消費者向けロボット市場における競争力は「ソフトウェア、ハードウェア、エコシステム」の3点にあると説明し、実際の利用データを蓄積しながら感情認識AIの精度向上を図る考えを示した。
また、最上位モデルのU1 Ultraについては、企業向け需要も想定しており、ソフトウェア開発キット(SDK)を公開し、パートナー企業と共同でアプリケーション開発を進める方針だという。
一方で、今回の発表会では、予約販売用のプロモーション映像と実機の完成度との間に差があるとの見方もあり、消費者向け市場では今後、製品性能やユーザー体験が市場評価を左右する重要な要素となりそうだ。
(中国経済新聞)
